ねこ用侵入防止ゲートをキッチンに設置。オーダーメイドで柵の幅や高さを工夫

ねこ用侵入防止ゲートをキッチンに設置。オーダーメイドで柵の幅や高さを工夫

施工前。カウンター上とシンクサイドにあった既存のゲートを外しました

ご依頼いただいた内容は、キッチンに猫が入らないように「ねこゲート」を設置してほしいというものでした。
猫のキッチンへの侵入防止は、猫飼いさんの永遠のテーマのひとつです。
多くのご家庭で、日々攻防戦が繰り広げられているのではないでしょうか。

施主様のところでも、2匹の猫ちゃんのうち後輩猫の“ぽてとくん”が、なかなかのヤンチャっぷりを発揮し、排水口に顔を突っ込んだり(多くの猫飼いさんから「あるある~!」と声が聞こえてきそうです)、ビニール袋をカリカリして破ったり、片付け忘れてしまった油を舐めてしまったりと、まったく目が離せない状況だったそうです。

そこで、なんとか侵入を防ごうとDIYで「ねこゲート」を設置されました。
キッチンの入口にドアを、キッチンのシンクサイドとカウンター上に柵を突っ張りタイプの支柱で製作されていましたが、それが壊れてきてしまい、今回のご依頼となりました。

お話を聞くと ぽてとくん はとっても好奇心旺盛で身体能力が高い子の様で、キッチンドアに器用に登り、ドアの上の空間からキッチンへ侵入するという離れ業もやってのけてしまったとの事。

これは結構がっちりと固めないと、ぽてとくんには勝てないな・・・と思いました。

ねこゲートの設計図から作成を始めて、いいものを作りたいとこだわりの材料で

ねこゲートの設計図から作成を始めて、いいものを作りたいとこだわりの材料で

DIYで作成された観音開きのキッチンドア。力作!

既存のねこゲートはキッチンの入口の間口とサイズが合わなかったことと、カウンター上とシンクサイドも柵が必要であることを考えると、統一感の問題も出てきたため、オーダーメイドで製作することになりました。
施主様から「こんなイメージで」という写真や参考データなどもいただいたので、それをもとに製作することにいたしました。

各所サイズを測り、設置位置などのご希望を伺って、現調はいったん終了。

その後、製作スタッフと
柵の幅は3センチ → 成猫が通ることができない幅で

ドア上に欄間が必須 → ぽてとくんの身体能力を考慮

スイングドアにマグネットを埋め込み止まるものに → リビングに行き来する時に両手がふさがっていても出入りできることは主婦として絶対必要!

しっかり閉めておきたい時用に簡易鍵の取り付け → 猫ちゃんだけでお留守番の時には必須

など、製作の基本となる打ち合わせをし、イメージ図を作りました。
既存のものを取り付けるのではなく、オーダーメイドなので作る側もワクワクです。

外したくなった時のことを考えると「ねこゲート」は突っ張りタイプで作るのが絶対ですが、突っ張りタイプには意外な注意点があります。
取り付けたいところに天井の下地材があるとは限らないということです。

天井ボードはそんなに厚みのあるものではなく、突っ張り続けるとその部分を徐々に押し上げてしまい歪みます。そうなると突っ張る力も弱くなり、あまり強く突っ張ると、最悪、ボードが破損することもあります。

ある程度の力で突っ張るには問題はないのですが、長い間安定的に設置できることを考えると、数か所ビス止めすることをお勧めしました。
特にドアを取り付ける支柱は、他の支柱よりも負荷がかかるため、固定は必須であると判断したためです。

最近は地震も頻繁に起きていますし、お子さんもいらっしゃいますので安全を第一に、ドアの取り付けをする支柱を含め、壁に接する部分の5か所を固定させていただくことになりました。

材料については、使う場所によって最適なものを選択しました。
支柱には強度を、柵部分は歪みの少ない木材をチョイスし、素材の持つ風合いの違いは塗装することで統一感を持たせました。

塗料にもこだわり、ペットにもお子様にも安心な、キシラデコールインテリアファインを選択しました。
これは抗菌効果のある微臭の屋内用木部塗料で、おもちゃなどにも使うことを認められた、学校や公共施設などでも使われている塗料です。

塗装しなくても、ねこゲートとしての役割は果たしますが、塗装しない場合と比べて、汚れの落ちやすさや水回りということも考慮し、水撥ねにも強くなるよう塗装することを選択しました。
さらに施主様のご要望でトップコート半ツヤ仕上げにしたことで、色の統一感と使い勝手の良いゲートになりました。

部材の準備には塗装も含め、およそ10日間必要でした。
設置に関しては、部材の長さの調節と組み上げを現地で行わせていただきました。
突っ張りタイプなので組み上げて行き、設置は支柱を突っ張る作業で完了することも可能ですが(一般的にはこの方法で設置すると思います)それでは小さな誤差に対応することが出来ません。

実際に設置するすべての場所を計測することは難しいため、必要な部分をそれぞれ1ヶ所計測して部材を準備します。
この時点では部材は少し長めにしておき、当日、組み上げながら長さを確認し、カットしてぴったりのサイズで設置をしました。

組み上げながら長さを確認し、カットしてぴったりのサイズで設置

家はどんなにしっかり造られていても、木造の場合、少なからず歪みが生じているからです。
時間と手間はかかりますが、こうすることで、しっかりとしたゲートになります。

こんな手法ですので、設置にはしっかり2日間かかってしまいました。
立ち会っていただいた施主様には、貴重なお時間をいただき感謝いたしております。

調整しながらのねこゲート設置工事にはしっかり2日間

キッチン入口ドアには、こだわりの欄間を設置。
ぽてとくんが器用にドアをよじ登っても、キッチンへは入れないように設計段階から必須としていたものです。
個体差を考慮してリフォームすることも、ペットリフォームをする上で大切なことだと思っています。

いざ、完成です。

ねこゲートのキッチンドアとカウンター上柵

ねこゲート。しっかりした造りで欄間付き

カウンター上のねこゲート

今までキッチンからは設置したゲートのプラダンがあったため、リビングを見ることが出来ませんでしたが、いまはゲートの柵越しにお子様やペットの様子を見ることが出来ます。

ぽてとくんもカウンターの上の柵越しに、興味深げにキッチンをのぞいているそうで、熱い視線を感じながら、奥様は家事が出来るようになったとのことでした。
ご主人様も猫ちゃんがキッチンへ近づくと警戒ばかりしていたのが、柵越しにスキンシップを取ることができる幸せな時間になったとの事です。

ゲートんの柵越しにスキンシップを取ることができる幸せな時間

施主様のご感想はお客様の声に掲載させていただいております。
是非ご覧ください。

猫侵入防止ゲートの作成で猫とのコミュニケーションも取れるように

今回工事をさせていただいたのは、

上尾市  K 様
工事内容 キッチンねこゲート設置工事
ペット  猫 つくしくん・ぽてとくん(2匹とも男の子です)

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